院生室探訪(1)

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中央図書館には、文学研究科の各専攻ごとに、所属の院生たちが自由に使うことのできる研究室(院生室)が存在します。それぞれの専門研究に必要な独自の資料を備え、院生個人に割り当てられた机やロッカーを配置し、院生たちが日々研究報告の準備や学術論文の執筆に打ち込む。まさに、院生生活の主要な舞台となる場所です。今回は、初期掲載のインタビュー記事と連動し、哲学専攻・史学専攻・国文学専攻の院生室を紹介します。
哲学院生室
全景奥より。西窓側にたくさんの個人ブース、東側に書棚が並ぶ。静謐な雰囲気が漂う。
書棚
厖大な原書の蔵書群の一部。一生かかっても読了できそうにない。
辞書群
各言語の厖大な辞書群。哲学書を原文で読解する際の頼もしい味方。
哲学専攻研究室の特徴は、個人用研究机が整っていること、主立った一次文献が図書館の蔵書とは別に揃っていることで、院生の研究に資するところ大です。蔵書の管理は図書委員が担っていて、毎年新たにどのような書籍を購入すべきか、話しあって決めています。哲学専攻院生会という自治組織があって、院生たちが独自にこの部屋を運営しているわけです。本学哲学科の刊行する『哲学科紀要』、上智大学哲学会の機関誌『哲学論集』のほか、院生が独自に編集・刊行する『上智哲学誌』もあり、早くから議論を深め、批判にさらされるなかで、院生の力が非常に充実しています。個々の院生たちが独自に開催している読書会、研鑽の場である研究会も複数あって、みな直接自分の専門に関係ないところへも顔を出し、活発に意見交換していますね。インプットとアウトプットのバランスがとれている感じです。そのなかで、教員の研究に対する反抗心や、仲間への批判的精神も、しっかり培われています。〔石田寛子さん紹介〕
history room
静謐な雰囲気のなかで、ひとりひとりが文献にかじりつく。
文献が詰まった書棚。歴史学は史資料なしに始まらない。
自治組織の史学専攻院生会があって、書籍の選書・購入をはじめ、院生室の自治を行っています。書籍はやはり、日本史・東洋史・西洋史の古代から近現代まで、非常に多岐にわたって厖大なものがありますね。図書館の書庫にないものも含まれていて、学部の学生にも利用してもらっています。PC、複合コピー機、スキャナーなど、便利な機器も充実しています。院生の数は一時期より少なくなってしまったので、以前刊行していた院生のみの雑誌『紀尾井史学』は休刊状態なのですが、他専攻と協働で運営している上智 Sapientia 会の『紀尾井論叢』には、史学専攻の院生の研究がコンスタントに掲載されています。また、上智大学史学会や機関誌『上智史学』も、教員と一緒に運営しているので、院生の成果発表の場になっています。〔新井梨予さん紹介〕
やはり本の海。大友さんも当初、圧倒されたという。
国文学専攻の書籍量は、他の研究室より一際多い印象。

国文学専攻研究室の特徴は、とにかく本が多いことですね。他の研究室とは、書棚の棹の数が違うと思います。選書は教員と話しあって決めています。自治組織として院生会はありますが、書籍や機器その他院生室の管理全般を担うのと、あとは懇親会などの担当でしょうか(笑)。毎年4月に、学部の新入生を対象にした、図書館や院生室のオリエンテーションなども行っています。院生独自の研究雑誌はありませんが、上智大学国文学会を教員と協力して運営していまして、機関誌の『国文学論集』には、院生たちも多く執筆しています。国文に入ってくるひとはもれなく本好きでしょうから、居心地は最高によいと思います。〔大友あかりさん紹介〕